ステロイド上げの、その前に② 「枝毛」や「切れ毛」

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先日は、 どこかが痒くなったら、すぐに保湿をするのではなく、

自分を守ってくれるはずの角質が うっかり「逆に痒さを発生させている」 なんて可能性があるので、ステロイド上げの前に角質による 刺激を減らしてみることをお勧めしました。

この角質問題、アトピーの人と話していると 把握している人は多いのですが、 面倒だから荒れたところも荒れていないところも 、全部同じようにステロイドを塗ってしまうという人も少なからずいるようです。

 

確かにとっても面倒ではありますが 「元を断ち」「必要な所にだけ」塗布するのは、 結構大きな効果が得られるので、試していただきたいところです。

 

また、必要のないところにまで塗りつづけるのは、 ステロイドによる毛細血管の浮き上がりによる赤みを他にも広げてしまう危険性があるのをお忘れになりませんように。

 

さて、肌に角質が引っかかっていることについてはご存知でも、案外知られていないのが、「毛」からくる刺激。「髪」も含みますが、腕や足にも生えている「体毛」です。

 

自分と同じような肌弱さんとお話していると、不思議なことに、みなさま毛がそこにあるのは見えていても、 毛が刺激の原因となっていることは見えていないよう。

 

脱毛をなさっている方もいると思いますが、 ネットの情報(*医療関係の論文など見つからず)によれば個人差はありつつも人の体毛は、全身で約500万本

約110~130万本が体表面にあって、 残りは皮下でじっと生える時機をうかがっているのだそうです。それだけの本数があるのに、意識されるのが少ないのは、あまりにもありふれたものだからかもしれませんね。

 

髪を伸ばしたことのある女性は、 髪の毛の手入れの合間に「枝毛」や「切れ毛」などを発見されたことが あると思います。 あれ、髪の毛にだけあるものだって思いますか? 実は、枝毛や切れ毛は髪の毛限定ではなく、体毛にもあるのです。

 

短髪の男性には「枝毛」「切れ毛」といっても、 なにか遠いもののように感じるでしょうか。

 実際にご覧になった方がわかりやすいと思いますので、髪の毛を使って枝毛を作ってみました。 切れ毛に関しては、偶然に見つかったので活用します。

 

この写真のうち、緑の○が枝毛、紫の○が切れ毛です。

枝毛を人工的に作るには。普通の髪の毛を、何度も爪でしごいたり、 緩急をつけて曲げたり、伸ばしたりすることで作ることができます。刺激を与えることで、だんだんと髪の表面のキューティクルがはげてまだらになるのです。自分の髪の毛で行うことで、刺激によって「毛」がどう傷んでいくものかが非常にわかりやすくなります。

 

おそらく、外周の黒い部分のほうが、内部より柔軟性があるのでしょう。 毛がぷつんと切れるまでになると、中はとうに切れ、 豆のさやのように外側の毛だけで綱買った状態になります。最後の外周もちぎれると、こうした枝毛が完成します。

 

内部の透明な芯の方が硬く柔軟性が低いようで、写真のような黒い二股ではなく、

片方が透明の芯、片方が黒い外周という形で二股になるパターンもあります。

 

基本的に、 毛が割けたものを枝毛、 自重に耐えかねて切れたものを切れ毛といいます。 写真の枝毛は毛先で別れたタイプですが、毛の中ほどで毛羽だつように連続するもの、 針金を幾度も折って作った金属疲労のように角々としたもの、 一見まっすぐに見えるのに、ちょっと毛を丸めてみると曲線いいくつもの枝別れが見えるもの、 傷みに合わせてぐんぐん根元に割け上がり、元の毛が2本のようになってしまったものなど各種さまざまです。

 

で、ですね。 ちょっと傷みの仕組みについてが長くなりましたが、 枝が分かれたとき、肌に刺さって痒いとか、痛いとか思いやすいのって、どこだと思いますか?

 

もちろん尖った黒い部分も痛かったり、痒かったりするのですが、 この画像を大きくしてみてください。 どちらも、毛先が薄らと透明がかった白っぽい色をしているのがわかるでしょうか?

 

このキューティクルがずっと守っていたこの透明で固い部分が露出することを、 私は勝手に「硝子化」と名付けているのですが。 この白いものが肌に触れると非常に痛く。痒いのです。 そして、これが起こるのは「髪の毛」限定ではありません。

 

体毛も枝毛になるのです。が、全然知られていません。 洋服でのこすれ、痒みによるひっかきなど、 腕や足の毛であっても、気が付けば枝毛ができているということはあるのです。

 

自分の痒い所を見る時は、 見えないように細い自分の体毛が、 枝毛になっていないだろうか?と、確認したことはありますか?見えないけれど触れてみて、何か固い1本を感じたことは?硝子化されていると、目視だけでは見つけにくいのですが、原因となってしまっていることがあるのです。

 

ぜひ一度、確認してみてください、 そして不要なところはハサミで切ってさよならしちゃってください。

ステロイド上げのその前に、貴方にはまだできることがある。ぜひお試しください。

 

 

 

金属アレルギーの方のために生まれたMiMis on Skin

MiMiC on Skin 〜肌と時計の間で擬態する初めての心地よさ〜